お店からのご案内
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五右衛門風呂の参考資料

五右衛門風呂の最大の特徴は
” 壁一枚隔てた向こう側で薪を燃やし、風呂の底を加熱して湯を沸かす ”
という仕組みです。

五右衛門風呂の始まり

  

重源
1. 五右衛門風呂の始まり
日本に最初の鋳物づくりの技が伝わったのは紀元前数百年ごろ、1世紀に入ると銅鐸、銅鏡、刀剣などがつくられるようになったといわれています。奈良時代になると仏像や梵鐘などが盛んにつくられ、平安時代なかば以降各地に鋳物づくりが広がったといわれています。

 五右衛門風呂の始まりは、12世紀、俊乗坊重源(ちょうげん)が、遊学先の宋(当時の中国)で見た鉄湯船を帰国して周防(山口県)の地で作らせたのが五右衛門風呂の始まりとされています。

 東大寺復興の際には後白河上皇により東大寺再建の大勧進の命を受け、施浴用湯船として直径2m・深さ70cm、満水量3100リットルの鉄製の鋳物大釜(鉄湯船)をつくらせています。この東大寺の鉄湯舟は別の場所で沸かしたお湯を給湯するやり方で、排水穴も設けられています。東大寺の鉄湯舟は日本最古のお風呂といわれ、国の重要文化財に指定されています。
 
2. 五右衛門風呂のエピソード
五右衛門風呂の名前の由来は、1594年8月24日に石川五右衛門が京都の三条河原で釜茹の刑に処せられたところからと言われています。五右衛門風呂は、鋳鉄製の風呂桶に入れた水を直火で暖めてお湯にして、そのまま風呂桶に入浴するお風呂です。風呂桶の鋳鉄の底部は直火により高温になっており、直接触れると火傷するため、木製の底板の踏み板を湯桶に沈めて入浴します。『東海道中膝栗毛』(十返舎一九作)で主人公の1人である喜多八が、小田原宿の五右衛門風呂で雪隠下駄を履いたまま入浴し、底を踏み抜く話でも有名です。
   
3. 五右衛門風呂と長州風呂
元々の「五右衛門風呂」と呼ばれたお風呂は主に東日本で使用され、底部のみが鋳鉄で周囲をタガで木桶を締め付けて固定したものでした。この少し前までは風呂桶屋さんはありましたし、金物屋さんの名前に「たがや」という名前が多いのもこのタガを販売していたからです。
この「五右衛門風呂」に対して、西日本を中心に使用されていたのが風呂桶全部が鋳鉄でできている「長州風呂」でした。鋳鉄製の「長州風呂」は配送網の発展によりあっという間に全国に広まり、従来の木桶をつけた五右衛門風呂は駆逐され、いつの間にか「長州風呂」を「五右衛門風呂」と呼ばれるようになりました。
五右衛門風呂の由来
元々の五右衛門風呂は底だけが鋳鉄製で周囲を木桶で囲ったお風呂でした、湯船全体が鋳鉄製のお風呂は長州風呂と呼ばれていました。長州風呂が広まるうちにいつの間にか長州風呂のことを五右衛門風呂と呼ぶようになりました。


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湯あがり感の温かさが長続きします

  
 
五右衛門風呂の底は、炎があたって高温になりますが、風呂の底とは間に底板を介することで直接肌と当たりません。
湯船の側面は直接炎が当たらず、常時お湯に触れていますので両者はほぼ同じ温度になります。体の周囲のお湯はすぐに温度が下がりますが、湯船に背中を預ければ、湯船から体の芯をじっくり温め続けてくれます。
五右衛門風呂の温かいお湯は、風呂の底から沸き上がってきますが、まず足先・腰・背中など冷えやすい場所から体を温めることができます。また、通常の循環式のお風呂では温かいお湯が上面に滞留して首回りだけが熱くなりがちで手でかき回す煩わしさがありましたが、五右衛門風呂では温かいお湯は下から上がってきますので入浴中の体にあたって拡散しやすくなります。
下記、図は、同じ43度のお湯によるホーロー鋳物浴槽とポリバスと入浴後の背中の温度変化をサーモグラフィで測定した結果です。同じ温度の浴槽であっても鋳物の浴槽の方が、ぽかぽか状態が長続きしているのが一目でわかります。鋳物による遠赤外線により体の芯まで温まっている効果の表れです。
 
 


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五右衛門風呂と 1/f ゆらぎのリラックス

  
五右衛門風呂
おがわ

リラックスと1/f ゆらぎ
五右衛門風呂での入浴では、まさに「1/f ゆらぎ」の中でリフレッシュ効果を得ることができます。「1/fゆらぎ」とは、単調さと無秩序の中間くらいの間を程よく変化する、自然界に多く存在するゆらぎのことです。

例えば、波の音やせせらぎの音は同じ繰り返し音として聞こえてきますが、単調な繰り返し音ではなく、「1/fゆらぎ」のリズムを持った音で、これが人間の生体(心拍、呼吸、睡眠、覚醒)リズムと同調して心地よさを感じ、神経の興奮を抑えてリラックス状態を作り出すことができます。

ゆっくりと浴槽のなかで、パチパチと薪の燃える音をかすかに聞き、木の焦げる香りを感じながら、まさにゆらぎの世界です。他によく言われる揺らぎには、●波のさざなみ(波の音)●小川のせせらぎ ●炎のゆらめき などが良く例に挙げられます。


リラックス効果 ゆらぎとアルファ波
この揺らぎは私たち人間の生体のリズムも同じだということがわかりました。心拍のリズム、生体のリズムが1/f ゆらぎと同じであり、その環境下において、ヒトはアルファ波を発し、落ち着いてリラックスしたり、集中して時間を過ごすことができると言われています。
リラックス状態の時に出るアルファ波は副交感神経の方が亢進した際に発するもので、脳内にβ-エンドルフィンなどの快感ホルモンを分泌させ、免疫細胞を活性化し、治癒力を高めるともいわれています。免疫亢進などの効果から疾患を予防したり、細胞再生、疲労回復、精神状態の安寧などをもたらすことになります。

つまりリラックスした入浴タイムは、体の健康を増進させ、また、より健全な心身状態を導き出すとも言うことができます。

   
 1/f ゆらぎをグラフのライン変化で比較 
         
  1/f ゆらぎなし
規則的・単調
無機質
  1/f ゆらぎ
予測できる範囲の変化
有機的


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五右衛門風呂の種類

五右衛門風呂には、表面仕上げの方法により、生地タイプホーロータイプやまとタイプの三種類の形式があります。
表面仕上げの違いが選択する際の重要な基準の1つとなりますので、判りやすくまとめました。生産する際の型は同じ物を使用するためサイズ・形状は同じです。
  
   五右衛門風呂 生地タイプ
  1. 表面処理
表面処理をしてない生地の鋳物肌の昔からのスタンダード品です。
 2. 特 徴
   生地タイプの浴槽では、お湯の中に自然に鋳物の鉄分が溶出しますので肌触りの良い柔らかいお湯になります。入浴後はお湯を抜き、軽く水洗いしてください。鉄分を含んだお湯は 鉄泉温泉同様の抹消血管拡張効果があるので血行を促進し、熱せられた鋳物から発した遠赤外線効果により体の芯まで温まるので、湯冷めしにくく、五右衛門風呂本来の入浴感を味わうことが出来ます。
 3. 対 象
  お手頃価格でもありますし、五右衛門風呂本来の入浴感を味わいたい愛好者や経験者の方にお勧めです。
4. 注意事項
入浴が終わったら浴槽のお湯を抜いて乾かすこと、必要以上に洗わないことなど毎日のお手入れが防錆のコツです。当初は生地の鋳物肌が直接お湯と接しますので、水質によっては浴槽が変色したり、錆が生じることがあります
 
 
   五右衛門風呂 ホーロータイプ
   1.  表面処理
五右衛門風呂の鋳物の表面を複層のガラス層でコーティングしたものが、ホーロータイプです。
2. 特 徴
ホーロータイプは、内側の浴槽表面がガラス質でコーティングされているため、直接鋳物が空気や水と触れませんので高い防錆能力があります。ホーローの表面は、滑らかで硬く傷つきにくいのが特徴です。肌さわりが良く細菌の付着しにくいうえ、耐薬品性に優れています。
3. 対 象
お清掃がしやすくメインテナンスが楽ですので、はじめて方や家庭用としてお勧めです。
4. 注意事項
空焚きやクレンザーでホーローをキズ付けることはしないでください。砂等の入りやすい屋外での使用は避けたほうがよいと思います。ガラス層が破損するとホーローの内側に錆が生じて取り除くことが難しいのでご注意ください。
 
 
   五右衛門風呂 やまとタイプ
   1. 表面処理
鋳物の表面を下引きホーローという防錆仕上げをしたものです。
2. 特 徴
下引きホーローは使用当初の防錆を目的とし、鋳物本来の肌さわりを残し、落着いた風合いを醸し出す五右衛門風呂です。下引きホーローは初期の防錆に効果はありますが、使用を重ねるうちに下引き塗装は摩滅し生地の鋳物肌が露出しますので、毎日の管理清掃は欠かせません。
3. 対 象
昔からの鋳物の風合を残し見栄えも良いですから、旅館や商業施設での浴室空間の創造におすすめです。
4. 注意事項
やまと80型は給湯のみの使用です。通常のメインテナンスは生地タイプと同様です。
 
注意事項
  • 空焚きをしたり、高温となった釜に水をかけたりすると破損しますのでご注意ください。
  • 温泉でのご利用や入浴剤・洗浄剤のご使用は、場合によって変色や錆を生じます。
  • 排水パイプの螺合長さはわずかしか設定されてませんので、ネジが全部おさまっていないからと
    レンチで過度に締め付けると破損しますのでご注意ください。


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五右衛門風呂の清掃・管理

五右衛門風呂も一般の浴槽も日常メインテナンスの基本は水洗いと拭き取りです。
  
  1. 一般浴槽の日常メインテナンス
下記は、五右衛門風呂ではない一般的な浴槽メーカーのメインテナンスに関する取扱説明です。

日常のお手入れとしては、
1.入浴後、シャワーをかけながらスポンジで軽くこすって湯アカを洗い流します。2.柔らかい布で乾拭きしておくと水滴の跡が残らず、さらにきれいになります。

注意事項としては「洗剤使用すると変色し、ヘアピン等を置きっぱなしにするともらい錆が生じ、また、浴槽水浄化剤(風呂水清浄剤)による変色・腐食する」の危険性が掲載されています
一般的な浴槽の清掃のポイントは、入浴後に軽くスポンジでこすって水洗い後、乾拭きを推奨していますが、クレンザーや洗剤の使用を推奨してません。


   2. 右衛門風呂の日常メインテナンス
  1.入浴後は早めに残り湯を排水し、釜を乾燥させて下さい。 お湯を入れっぱなしにすると錆が生じる場合があります 。
2.釜の手入れはやわらかい布やスポンジで軽く水洗い程度にして下さい。過剰な清掃は鋳物肌上の油の保護層をはがしてしまいます。 (洗剤・クレンザー・たわし等のご使用は避けてください)

注意事項としては「1.入浴剤や温泉でご利用頂く際、変色や錆が生じることがあります。2.空焚きをしたり、空焚きで高温となった釜に水をかけると破損の原因になります。」と記載されています
一般の浴槽・五右衛門風呂とも取扱説明書には、過剰な清掃、化学反応による浴槽への影響を避ける旨であり、大きな内容の違いがあるようには思えません。


      保護層の確保
  五右衛門風呂の生地タイプは鋳物の表面に防錆用の油が保護層として塗られています。またやまとタイプは下引きホーローが焼き付けられています。しかし生地タイプとやまとタイプの保護層はホーロータイプの保護層程の防錆能力はありませんので、日頃のメインテナンス(使用後はすぐに水を抜いて乾かす)が重要です。

生地タイプは予め防錆のために油が塗られておりますので、最初のうちは五右衛門風呂の内側に浮くことがありますが害はありません。気になる場合入浴前に表面に浮いた油を取り除いてから入浴して下さい。
   
どうしても内側に塗られた油が気になる場合は、タオルで油を除いた後(=油の保護層をはがした後)、お茶殻等を要れ20分以上煮立てて渋による皮膜層を内側に形成してください。ただし被膜槽は摩耗に弱いと考えらえていますので日頃のメインテナンスが大事です。



  錆が生じたら
一般の浴槽での化学変化による変色が問題となりますが、五右衛門風呂(生地タイプ・やまとタイプ)の場合錆問題となります。
錆は鋳物表面の保護層の破損により、空気や水と鋳物が直接接触することで生じます。つまり意識的に保護層(油の層)を形成する作業をします。

手順1.浴槽の錆をスポンジ等で擦り落とし、水洗いしたら、紙類を燃やして弱火で温めるなどして水気を完全に取って下さい。
手順2.釜全体にアマニ油(食用油)を布やハケで塗り、釜を紙類で燃やし弱火で温めることで油を塗った表面をよく乾かして下さい。五右衛門風呂の鋳物肌に直接水や空気が触れないよう油の保護層を形成するのが目的です。
手順3.上記手順①、②を3回程度繰り返してください。

*ホーロータイプにひびが入って錆が生じた場合は、ご相談ください。


  注意事項
  1)入浴剤や温泉でご利用頂く際、変色や錆が生じることがあります。
2)空焚きをしたり、空焚きで高温となった釜に水をかけると破損の原因になります。


  6. よくある頑固な汚れ
下記の①.②は日頃からこまめにお手入れを行えば防げる汚れです。頑固な汚れになってからは落とすのが大変です。

①浴槽上面部の白い斑点状の汚れ(水アカ)
白くこびりついた斑点状のものは水中のマグネシウムやカルシウム分が水分の乾燥で石のように強固に付着したものです。元は水の成分なので安心してご使用頂けますが、長時間放置しないようにしましょう。
②浴槽の内側にうっすらと付いた白くてざらざらする汚れ
この汚れは金属石鹸といって、石鹸や脂肪分が水中に含まれる金属イオンと反応して浴槽面に固着したものです。



       

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五右衛門風呂のご紹介湯牧民

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