塩化カルシウム散布マニュアル

1.防塵・締固め散布マニュアル

使用量目安 粒状500~1,500g/m2または、液体1,000㏄~3,000㏄/m2を散布します。
参考) 液体エンカル1,000㏄を粒状エンカルから作る場合、粒状エンカル500gに水を1,000㏄近く混ぜながら溶かしてください。
 

1-1 テニスコート・グランド

(ア) 新設の場合

  • 表面から2~3㎝の深さまで土を入れて仕上げた後、塩化カルシウム使用量目安(粒状500~1,500g/m2)の1/2を粒状塩化カルシウムで散布します。
  • 次に表土を補充して仕上げた後、残りを液状で散布します。

(イ) 管理補修の場合

  • 塩化カルシウム使用量目安(液体1,000㏄~3,000㏄/m2)の1/2~2/3を液状で散布し、10~14日経って残りを散布してください。
  • また表面を掘起こして補修する場合には、表土を2~3cm取り除いて液状で1/2~2/3を散布し、表土を仕上げた後残りの塩化カルシウム溶液を散布します。

(ウ) 追加散布

  • 日常管理における追加散布は、固形換算で250g~500g/m2が目安です。
 

1-2 未舗装面

(ア) 散布要領

  • 予め未舗装地の不陸の補修を実施後、塩化カルシウムを使用量目安に応じて散布してください。
  • 粒状塩化カルシウムを乾燥した地面に散布する際は、散布前後に散水することで効果が早く発現します。

(イ) 効果・補修

  • 強度が発現するのに2~3日かかりますので、この期間激しい降雨のないことが望まれます。
  • 効果は、天候・交通量によりますが、2か月程度維持します。
  • 追加散布は、固形換算で250g~500g/m2程度、散布回数は年4~6回が理想です。
  • 路面に破損が生じた場合10cm以上掘下げ、土の中に1%前後の塩化カルシウムを混ぜたものを補充して転圧してください。

(ウ) 注意事項

  • 散布直後の降雨による地下浸透は効果の消失が大きいので、散布を見合わせてください。
  • 吸水性の高い土質、可溶性の高いカルシウム・マグネシウムの多い土質では、塩化カルシウムを多めに散布してローラー転圧してください。
  • 締固めの不十分な場合、表面が剥離する場合があります。
 

2.融雪用散布量マニュアル

使用量目安 A.路面凍結防止・除雪作業の効率化目的の事前散布 50g/m2
B.除雪後の表面残雪の溶解目的 100g/m2
C.積雪溶解の溶解目的 500~1,000g/m2
*上記は参考目安です。溶解能力は路面状況・環境により効果は異なります。)
 

3.融雪の仕組み

3-1 塩化カルシウムの性質

  • 塩化カルシウムは他の融雪剤と比較して、溶解するとき発熱反応を示すとともに溶液の凍結点が降下しますので、広く凍結防止剤として使用されています。
化学名 塩化カルシウム 塩化ナトリウム 塩化マグネシウム
化学式 CaCl2・2H2O NaCl MgCl2・6H2O
溶解度(0℃) 97.7g/100g 35.7g/100g 281g/100g
溶解熱(J/g) 284.9 -86.7 60.8
凍結温度(℃) -55 -21 -33
 

3-2 塩化カルシウムの融雪性能

  • 塩化カルシウムの融氷量は塩化ナトリウムより圧倒的に大きく、適当な時間内に氷を融解する能力に優れています。
     -->>融氷量測定試験参照
  • 塩化カルシウムを雪上に散布すると、短時間に積雪内に潜入し、雪と路面との付着面を剥離しますので、 除雪作業が楽にできます。
     -->>貫入量測定試験参照   
  • 塩化カルシウムを氷上に散布すると、氷板の硬度は低減し、従来より少ない力で破砕できますので、除 雪作業が楽にできます。
     -->>硬度測定試験参照
 
融氷量測定試験
 
貫入量測定試験
 
硬度測定試験
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●主な注意事項
注:画像の色と実物の色と多少異なることがあります。
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注:車上渡しになりますので、荷受の手配をお願い致します。
注:運送会社の路線便(混載便)になりますので、配達時間の指定はできません。
注:商品お受け取り時に、破損がないかご確認願います。
注:融雪剤・凍結防止剤としてお使い下さい。
◆使用上の注意
  • 散布前に必ず製品安全データシート(MSDS)をお読み下さい。
  • 標準散布量を極端に超えないように充分注意して撒布して下さい。また、できるだけ均一に撒布して下さい。
  • 融氷雪および凍結防止に使用した場合で、過剰撒布状態(融氷雪および凍結防止に使用した後に塩化カルシウムが残置した状態)になった場合には、水にて洗浄するか除去して下さい。なお、洗浄する場合は気温との関係を考慮して下さい。
  • 塩化カルシウムが路面に残置している間は、道路標識等によりドライバーに注意を呼びかけて下さい。
  • 塩化カルシウムは金属に対して腐食性がありますので、撒布後の器具の手入れ(洗浄後乾燥させる)は十分行って下さい。
  • 塩化カルシウムの薄い溶液は植物にとって害にはなりませんが、濃厚なものは植物を枯死させる可能性がありますので、畑や芝生の除雪には使用しないで下さい。
  • 新しいコンクリート、薄いコンクリートではひび割れの一因となることがありますのでご注意下さい。
◆取扱い上の注意事項
ご使用の前に必ず製品安全データシート(MSDS)をお読み下さい。
  1. 味見をしたり飲み込んだりしないで下さい。
  2. 製品は微アルカリ性のため、取り扱いに関しては下記の保護具を着用して下さい。
        呼吸用保護具:防塵マスク
        保護眼鏡:側板付き普通眼鏡型
        保護手袋:ゴム手袋
  3. 子どもの手の届かない所に保管して下さい。
  4. 漏出時には、飛散したものを掃き集めて回収して下さい。回収後は、塩化カルシウムが付着した場所を十分な水で洗浄し拭き取って下さい。
  5. 廃棄する場合は、少量であれば大量の水で希釈し洗い流して下さい。まとまった量を廃棄する場合は、専門の廃棄物処理業者に委託して下さい。
  6. 吸湿性の高い物質であるので、輸送、保管時は吸湿に注意し、雨水等の浸入が無いようにして下さい。
  7. 水溶液は金属を腐食させますので、使用後の器具は十分な水で洗浄して下さい。
  8. 衣服や靴などの布製品や皮製品に付着すると、素地を傷めて変色等を引き起こしますので、注意して下さい。
  9. 高濃度溶液は粘性があり、床等へこぼれた場合非常に滑りやすくなりますので、十分な水で洗浄、除去して下さい。
  10. 道路等への撒布においては、上記の基準撒布量を目安にして過剰撒布にならないよう注意して下さい。
[応急処置]
  1. 目に入った場合は直ちに清浄な水で15分間以上洗い、速やかに医師の手当てを受けて下さい。
  2. 飲み込んだ場合は直ちに2~4杯の水を飲み、のどの奥を指でふれながら吐き出し、その後速やかに医師の手当てを受けて下さい。
    ただし、意識不明の場合は、無理に吐き出させないで下さい。
  3. 皮膚に付着した場合は、清浄な水でよく洗浄して下さい。刺激が残ることがあれば、医師の手当てを受けて下さい。
 
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NO.181211